「哲学随想」
Japanese Dream Realization



 「自己の内なる全智全能の力について」



JDR総合研究所 代表
天川貴之




 神の全智全能を知るということも、聖書を通して神の理解に到る道である。キリスト教の倫理学においては、キリストの言葉はライト(光)であり、キリストの奇跡はパワー(力)である。そして、吾々は、自己の内なる世界において、全智全能の主を持っているのである。

 聖書のエゼキエル書に、「彼はまた、私に言われた。『これらの骨に預言して、言え。枯れた骨よ、主の言葉を聞け。主なる神は、これらの骨にこう言われる。見よ、私はあなた方の内に息を入れて、あなた方を生かす。私はあなた方の上に筋を与え、肉を生じさせ、皮でおおい、あなた方の内に息を与えて生かす。そこで、あなた方は私が主であることを悟る。』」(「エゼキエル書」37章4〜6節)とあるけれども、主の力は全智全能であって、吾々人間の創造主であり、人間の骨をも人に復活させることが出来る。このようなことをまともに信ずることも、キリスト教の本質の一柱である。

 しかし、敢えて言う。あなた方の内にこそ全智全能の主がいて、預言して、己が心身を、あなた方の念うように自由自在に変えうるのであり、それこそ、本当の意味で、主の体なのである。

 人間神の子は、自分自身の神であり、主でもあるのである。心の王国は、一人一人の神によって治められているのである。故に、全智全能の神に畏怖するのであり、自分の内に秘められている無限の力に畏怖してよいのである。

 あなた方の内には、無限の奇跡の医学、超能力を持った医者がいるのである。それは、骨から人を創り、精子卵子から人体の全てをも創った力が元々あるのである。本来、創れないものなど何もないのである。

 そして、心の内なる真我とは、自らの人生設計をしてくれて、お金も、友人も、チャンスも、福徳も、全てを用意してくれる神の使者でもあるものである。

 故に、あなた方は、自分自身の主として、自己信頼して、自己に預言すればよいのである。さすれば、考えた通りのあなた自身になり、あなたの人生になってゆくのである。夢であっても、自分自身で、このようにイメージして夢を観よというと、その通りの夢を観ることも出来るのである。

 このように、「潜在意識」を自由自在に使いこなすことが出来たならば、人生に不可能はないのである。主なる神の全智全能に不可能がないように、神の子として、自己の主である自分自身の人生にも、本来、不可能なことは何もないのである。

 一人一人の人間が、万物の霊長として、創造主の一部なのである。それが、人間が神の子、仏の子、理念(イデア)の子という意味である。

 これは、とても有難いことである。この自分自身の潜在能力の自由自在さに、無限の力に感謝しなければならない。そして、真に感謝すればする程に、さらに無限の力が出てくるのである。

 全てのものが自らの心が創り出したものであるならば、それらの全てを消し、全てを映すことが出来るのである。全智全能の主と人間神の子は同じ力を有しているのであるということも、聖書から学ばなければならないのである。

 「自己信頼」が必要とエマソンは云い、「自己信頼を捨てて、神に頼れ」と内村鑑三は云ったが、この両方が共に正しいのである。

 まず、自分自身を拠り所となすだけのものを己が内に創ることが大切であり、表現することが大切である。しかし、何かで行き過ぎた時などに、自己の限界に直面した時、自己信頼を置いておいて、神そのものに参入することも大切である。無我において神と一体となり、「神我一如」となることが大切である。さすれば、それがまた、最高の自己信頼の哲学となってゆくのである。

 自己の内に実在精神としての神があり、唯一無二の個性を持つ神があり、これが顕現し表現していると念う所から、本当の創造は始まってゆくのである。

 故に、神に信頼せよ。そして、それを内なる神とせよ。そして、内なる自己を信頼せよ。

 何よりも、神と共にあることである。すなわち、内なる神と共にあることである。それは全智全能である。我々人間は、未だ無限の力の一部分しか開発されていないのである。それをさらに開発してゆけば、まだまだ無限の力が湧出してゆくのである。

 故に、自己の内なる無限の力を、一つ一つ、開発してゆこうではないか。世の中は広いものであり、色々な人財がいて、己が無限の可能性を開発することに助力してはくれるが、しかし、それは自分自身の内に本来持っている力が発現してゆくのである。

 「色即是空」である。肉体は本来無いのである。神の体のみあり、神の御心のみあり、神の国のみが実現してゆくのである。京都大学の山中教授の万能細胞のように、神の子人間は、全てを実現成就しうるのである。





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