理念情報

 「哲学的コラム」
Japanese Dream Realization



「イチローの説く『努力即幸福』の道について」



JDR総合研究所 代表
天川貴之




 元メジャーリーガーのイチローは、興味深いことを述べている。「努力すれば報われる」と云うが、しかし、見返りを求めてはいけないと云う。即ち、努力そのものの中に、幸福を見出してゆくということである。

 世の中のために、人々のために努力すること、智慧を与えることは、自分自身にそれが自然に返ってくると云う。このように、見返りを期待しないという考え方もあるのである。

 世の中のために、人々のために努力すること、智慧を与えてゆくことそのものが幸福だからこそ、自然に持続的にやり続けてゆけるのである。

 それは即ち、「努力即幸福」の境地である。この「努力即幸福」の境地になれば、その方の愛と智慧は純化してゆくのである。

 「世の中のため、人々のためになしたことは、自分自身にも返ってくる」という松下幸之助の境涯は、まさしくその通りなのである。自分自身への見返りを求めなくとも、自然に与えられて、豊かになってゆくのである。「与える者は与えられる」は黄金律なのである。

 また、イチローは、練習は、楽しいことばかりではないと云う。それは、苦しい修行のような所もあり、忍耐と根性を求められるものでもあろう。しかしながら、それ故にこそ、勝利の悦びもあるのである。

 その努力の過程をこそ楽しんでゆくことである。「エンジョイベースボール」という慶應義塾大学野球部の理念は、また、「エンジョイ人生」でもあるものである。

 「苦楽中道」は仏教の道であるが、苦しさを乗り越えて大いに楽しむ気持ちは、まさしく幸福そのものなのである。





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