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「哲学的コラム」 | ||
Japanese Dream Realization |
「理念経済学 理念経営学の核となる経済思想について」 |
経済学においても、「理念」と「思想」というものは大切である。 経済学の祖であるアダム・スミスは、イギリスの産業革命を受けて、自らが著した『道徳感情論』という理念哲学を踏まえた上で、『国富論』を世に問うた。これは、J・J・ルソーと同時代のことである。 J・J・ルソーは、ヒュームと共にロンドンにも滞在しており、『政治経済論』を著述している経済学の祖でもあるのである。 アダム・スミスとJ・J・ルソーは、似ている所、同一の理念も多いのである。社会思想史において、アダム・スミスとJ・J・ルソーは、共に教授され、探究されることが多い。その基本となるのが、人間モラル、人間哲学である。 「利己心」一つであっても、アダム・スミスによれば、全体として国富につながると云う。このことが「私有財産権」と「市場経済」の尊重へとつながってゆく。まさしく、「利自即利他」こそが真なる中道なのである。 また、J・S・ミルは、『自由論』で有名であり、生涯、マルクス・アウレリウスを尊敬していたが、このミルの自由論は福澤諭吉の自由論にも影響を与えている。この延長上に、ハイエクの自由論があるのである。ハイエクの『隷属への道』『自由の条件』などは、一読しておかなくてはならない。 ハイエクの経済学は、本来、ケインズの経済学と対立するものではない。例えば、政府の所得税、住民税などの減税政策であっても、国民の所得と消費を増やして、結果的に有効需要を増大させる政策であるから、基本的に正統ケインズ政策の一つであるとも言えるのである。 後は、シュンペーターの「イノベーションと発展」の理論も大切である。さらに、ドラッガーの経営学も光の書である。これらは、繁栄と自己実現につながってゆくのである。 |