理念情報

 「哲学的コラム」
Japanese Dream Realization



「西田幾多郎哲学の根本は内奥なる神仏(理念)の実在である」



JDR総合研究所 代表
天川貴之




 人間の内奥に真実在を発見することが、仏教の根本であり、また、西田幾多郎哲学の根本である。自己内奥の理念の実在こそ、神仏の根本である。無常無我なる自己の根底に、永遠普遍なる神性仏性を発見してゆくのである。

 「イデア」とは、人間の彼岸にあるものではなく、人間の内奥に発見され、磨き出されてゆくものなのである。如来は、彼岸に存在するものではなく、自己の内奥に実在する光明なのである。

 エマソンの「自己信頼」も、自己の根底に、真実在たる如来の本性を発見し、思索し、著述してゆく上で、重要不可欠な精神理念とされているものである。

 同じく、西田幾多郎の哲学において、神仏の本質が述べられているということは、極めて大切な部分であり、本質的な面である。自己内奥の神仏と主客合一しなくては、真なる「善の研究」も成立しないのである。

 このように、西田幾多郎も、基本的に、エマソン禅の「自己信頼」の精神をその哲学理念としているのである。自己の根底に、理念たる真実在の神仏を発見しているのであり、これこそが、真なる「見性」なのである。

 「イデア」(理念)こそがプラトン哲学の根本であるが、このイデアを自己内奥の真実在とすることが、西田幾多郎哲学の根本なのである。

 真実在のイデアは、また、「永遠普遍の道徳律」でもある。このカントの云う所の「永遠普遍の道徳律」もまた、西田幾多郎哲学における内奥理念であるのである。





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