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「哲学的コラム」 | ||
Japanese Dream Realization |
「モンテーニュの批判的理性と健全な自由の心について」 |
哲学的思索というものは、真に人生を豊かにしてゆく営みである。故に、哲学的生活とは、人間にとって、最も本質的で幸福な人生であると言えるのである。 古今東西の人類の叡智を比較検討しながら、様々に思索し、著述してゆくことは、モンテーニュ的知性である。 それは、健全な批判精神を与えてくれるものであり、様々な古典的教養の中で、人間のあらゆる営みを洞察し、達観させてくれるのである。そこには、ある特定の認識の縛りや偏見から心を解き放ってゆく、揺るぎない理性の力があるのである。 このモンテーニュの理性の力と博識に触れることによって、健全な批判的理性の力を磨いてゆくことが出来るのである。それは、具体的でありながらも、普遍的であり、人間や人生の本質について、様々な角度から論じているものである。 モンテーニュの知性は、とらわれた知性ではない。自由自在な知性である。私は、真の哲学的自由人を、モンテーニュの中に見出すのである。 それは、あらゆるしがらみや執われから自由であり、古典的哲学の精神によって、人間と世界の本質を開示しているのである。 批判的理性と自由の精神は、哲学の基本である。カントのように、それが純粋な批判哲学として結実する道もあるけれども、モンテーニュの格調高い人間学の洞察の中において、真なる批判的自由の精神を育むことが出来るのである。 このように、批判的理性を磨きつづけ、常に保ちつづけて初めて、真なる哲学者となることが出来るのである。モンテーニュを読むことによって、我々の精神は、本来の健全な古典的理性を取り戻すのである。 |