目次
まえがき
各界の方々からの御言葉

〔注文する〕
「理念哲学講義録」
   〜哲学的エセー〜
・ 天川貴之 著
・ 論創社
・ 2003年5月20日発行
・ 定価 : 本体 2000円+税

無常から絶対無にいたる哲学の実相を平易なことばで綴り、
人生に即した叡智のあり方を解きあかす。

理念哲学は、本書に書かれているような様々な人生哲学、実践哲学にも応用可能なものである。この理念こそが叡智の中核であり、理念からすべてが生まれるという真理は、全人類が叡知的遺産を再統合し新構築してゆく上で重要なことである。(「あとがき」より)

□■ 目次 ■□
まえがき 
1.

3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.

「無常と永遠について」
「運命と自由意志について」
「快楽と幸福について」
「存在と実在について」
「唯物学術と理念学術について」
「厭生観と楽天観について」
「知識と叡智について」
「現象と理念美について」
「経験と叡智的直観について」
「時空と絶対無について」
あとがき

 「まえがき」
 哲学とは、叡智を探究してゆくことである。そして同時に、自らの心の内に叡智の結晶を育んでゆくことでもある。一人一人の心の奥底には、無限の叡智が内在されているのである。しかし、それは、開拓してゆかないと本来の叡智として湧出してこないものである。

 多くの人々は、自己が本来、偉大なる叡智的実在であるという認識をもたれていない。そして、自らの心の奥底にある至宝に気づかれない。しかし、人生というものは、内なる叡智の灯を掲げた時に、無限無数の真善美聖の光り輝く世界と変ってゆくものである。

 さすれば、どうか叡智の眼を輝かして、自分自身を再発見していただきたい。また、他者を再発見していただきたい。そして、世界を再発見していただきたい。

 観方が崇高になればすべてのものが崇高に観え、観方が雄大になればすべてのものが雄大に観え、観方が奥深くなればすべてのものが奥深く観えてゆくはずである。その意味において、「観る」ということには、無限の実力の差があり、この人生観、世界観を磨くことこそが、哲学の本分なのである。

 そして、内なる叡智によって観れば、理念こそが実在であって、真善美聖等、あらゆる実在がありありと実感されるようになってくるのである。理念を実在感をもって至福の境地で観ずることができるようになったら、その方は、本当に哲学の世界に参入しておられる方であろうと思う。哲学の世界とは、極めれば最高の幸福を人間にもたらすものなのである。

 本書は、真善美聖等の理念の実在という立脚点に立って、理念哲学の諸相を、様々な哲学的テーマに基づいてまとめたものである。また、その中核にある精神は、「心境」と「哲学的悟り」である。

 人生の諸問題について、比較的わかりやすく講述したものであるので、諸真理を実人生に生かしていただければ幸いである。本書を機縁にして、皆様方の叡智の結晶がさらに育まれますことを、深く祈念する。
  

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