諸君よ、正義のために徹底的に闘うということは大切である。「権利のための闘争」(イェーリング)という書があるけれども、「基本的人権」というものは、「自由」「平等」「博愛」の精神のもとに、限りなき正義の闘争精神の持続の成果として獲得されたものであるのである。
真の意味において、「平和」を保ち、「社会秩序」を保ち、「治安」を保ってゆくためには、一見逆説のように観えるけれども、徹底的に「権利のための闘争」を「法の精神」のもとに成してゆくことによって、一つ一つ「公正なる正義」を、市民運動として繰り広げてゆかなければならないのである。その意味において、「ペンは剣よりも強し」の「ペン」の中には、「法の精神」の知行合一の実践活動も中核を成しているといえるのである。
そして、健全なる正義の精神のもとに、真に「国益」を増進し、「地球益」を増進してゆくという観点から、「敬天愛人」の哲理を、動機と過程と効果において常々点検し、「内省」しながら、一条の光明信念をもって、徹底した「正義」を貫いてゆくことによって、真なる民主主義、真なる自由主義、真なる理念主義、真なる徳治主義、真なる国際主義の社会風土を、日本国に真に根付かせてゆくことが出来るのである。
「基本的人権」を守るということは、「プライバシーの権利」の観点からも、「スパイ活動等による生命の安全と情報と私有財産を守る権利」の観点からも、「公共の福祉という公益」の観点からも、未だに充分に日本国に根付いているとはいえないのである。
諸君よ、真なる愛と、光明信念と、勇気と、忍耐と、正義感をもって、真なる「権利のための闘争」を成し、「法の正義」に基づいた真なる大調和国家日本を、真なる「秩序と自由」の哲理の止揚された国家、「統合と個性の開花」の哲理の止揚された国家として、名実共に「国家百年の大計」として、実現成就してゆこうではないか。
「大和の心」をもって、心を一つにして、真に公正なる正義感覚を、「法の精神」に立脚し、実践してゆけば、自ずから真なる「自浄作用」が働き、清浄円満なる大調和、大繁栄、大発展の瑞穂(みずほ)の国が、大和の国日本として現成してゆくのである。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。
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