諸君よ、病気にしても、貧しさにしても、争いにしても、すべては「恐怖心」を源にしているといっても過言ではないのである。「恐怖心」と対極の心とは、「信頼」であり、「積極性」であり、「信仰心」である。人間は、根本において、大いなる天の摂理によって生かされている存在であり、天の摂理を自覚することによって実在的生命となるのである。
「神は多くの名前をもつ」という観点に立てば、その御名は様々にありえるであろうが、「天の御心」は一つである。「一即多」「多即一」に「統合」されながら、「個性の開花」を成しているものである。故に、大いなる無限者と一体となるという「信」の心を常に中軸に置いておかなければならない。
かのトラインが、「幸福はあなたの心で」の中において述べられたことも、大いなる無限者と一体となる「信」の力によって、繁栄と健康を通した平和と幸福と文化創造が無限無数に供給されてゆくということなのである。あらゆる善きものの源は「天」であり、「天の蔵」である。故に、真に天を愛し、天と一体となり、同時に人を愛し、人々に対して無限無数の富を供給してゆけば、自然に天の御心にかなった無限の発展繁栄を実現してゆくことが出来るのである。
「敬天愛人」の心境をもって「理念経営」してゆけば、個人も真に物心共に栄え、会社も真に物心共に栄え、学校も真に物心共に栄え、地域社会も真に物心共に栄え、国家も真に物心共に栄え、地球全体も真に物心共に栄えてゆくしかないのである。
真にあらゆる「恐怖心」を捨て去り、「安心立命」の境地において、無限無数の天の栄光を地上に実現してゆけ。さすれば、本来の病なき健康一元、貧しさなき繁栄一元、争いなき和一元の神の国、仏の国、理念(イデア)の国が、真に顕現してゆくのである。すべての事実に対する恐怖心をぬぐい去れば、すべての事実は実相そのものである。
色即是空、空即是色であり、その事実の内奥に、無限無数の繁栄と健康を通した平和と幸福と文化創造の大道が拓けているのである。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。