諸君よ、人間として大成してゆくための条件の最たるものは、嫉妬心を無くしてゆくことである。そのためにはまず、『自他一体』の自覚を常に確認しなくてはならない。すなわち、他者に対して向けられた嫉妬心は、結局のところ、自己の理想に対しても向けられることになり、ネガティブな念いによって、自他共に否定し、本来の大いなる夢の芽をつみとってしまうことになるのである。これは、「心の法則」の観点からみても、非常にマイナスであり、「自他一体」に不幸にしてゆく精神態度である。
逆に、「自他一体」に善い所は善いと積極的に肯定し、讃嘆してゆけば、「自他一体」に大いなる夢の芽を伸ばし、育んでゆくことが出来るものなのである。「心の法則」において「自他一体」であるということは、真理そのもの、真実そのものであって、それが分からないということが、「痴」の毒となって、「自他一体」に、知らず知らずの内に不幸にしてゆき、衰退せしめてゆくのである。
故に、「自他一体」に、善いものは善いと肯定し、祝福し、讃嘆してゆくことが、「自他一体」に活かす道であり、「自他一体」に、繁栄を通した平和と幸福を実現してゆく道であり、無限の供給を受け継いでゆく道であるということが自覚できたならば、陰日向なく、人々の善い所を探し出して、積極的に讃えてゆくことである。
さすれば、その視点がより適確で、より公正で、より洞察力が深い言葉程、その方を真に生長させながら、自分自身を真に生長させ、周囲を共に生長させてゆく原動力となってゆくことであろう。これは、横の人間関係だけではなくて、上司と部下、先輩と後輩、先生と生徒、親と子等、縦の人間関係についてもあてはまる真理である。
一貫して、嫉妬心等のネガティブなマイナスのエネルギーを創造せず、積極的な祝福の心、讃嘆の心等のポジティブなエネルギーを創造してゆけば、「自他一体」に無限無数に発展繁栄してゆくことが出来るのである。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。