諸君よ、リーダーシップというものは大切である。「今」現在の経済的国難においても、即対応即決断即実行力のある真なるリーダーが存在していれば、解決してゆく問題なのである。その意味において、リーダー養成への投資は、国家最大の投資であり、リーダーの資質が優れている国家の方が、より安定した健全な国政運営が出来るのである。それは、様々な起業家を考えてみても、様々な経営者を考えてみてもいえることであろう。
優れたリーダーシップの発揮によってこそ、真に国際競争力のある起業運営がなされてゆくのではないだろうか。これは、経営のみならず、政治の世界についてもいえることである。この「失われた十年」の最たる原因の一つは、政治的リーダーシップの不在に求められるといえるのである。かの中曽根康弘氏をはじめとして、真なる国際的リーダーシップをもった政治家が健在の時には、国力が、政治、経済、文化、教育、倫理道徳、科学等、様々な面において向上したではないか。
政治的リーダーシップの不在の根底にあるのは、リーダーをリーダーとして敬い尊ばない文化風土に、主な理由があるといえるのである。政治的リーダーに「ケチをつける心」としての言論が真に成熟した言論といえないのと同様に、優れた言論を尊重し、活かすことの出来ない「ケチをつける心」としての政治的リーダーも、真に成熟したリーダーとはいえないのである。
お互いに「素直な心」をもって、その個性的実相を礼拝し合えば、政治的リーダーも、言論人も、マスコミも、国民も、一つの生命として、真に幸えてゆくことが出来るのである。リーダーをリーダーとして敬い尊重し、「素直な心」で祝福してゆくことは、真に心が清らかで真っ直ぐでないと難しいことである。
真なるものを真なるものとして認め、肯定し、善なるものを善なるものとして認め、肯定し、美なるものを美なるものとして認め、肯定し、聖なるものを聖なるものとして認め、肯定してはじめて、真に自他一体に国益を増進し、地球益を増進してゆくことが出来るのである。
これより後、国際的リーダーシップをもった人材が、「今」ある国難の中で数多く大志を抱き、生長してゆかれれば、真なる「生みの苦しみ」を透過した繁栄と平和と幸福の時代、「大いなる夢」と「大いなる希望」の新時代を実現してゆくことが出来るのである。
真に心「素直」になれ。それが、あらゆる繁栄の原点である。あらゆる「自我」に執らわれず、心空しく「天の御心」を尊重してゆけ。あらゆる屈折した心を反省し、真っ直ぐに伸ばし、若竹の如く天を仰げ。そして、自由闊達に発展し繁栄してゆけ。真に「素直」であるからこそ、無限無数の発展、繁栄、成功、福寿が幸えてゆくのである。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。