諸君よ、「健康」の哲学というものは実在し、「健康」の哲人というものは実在するのである。故に、哲学は、病苦をはじめとするあらゆる四苦八苦から人々の心を救済し、本来の健康常楽の実相を顕現せしめてゆくのである。「健康」という根本理念も、大宇宙の理法の中には実在するのであり、「心の法則」を探究してゆくことと、肉体をはじめとする「身体の法則」を探究してゆくこととは、本来一つなのである。

　例えば、この地球そのものも一つの心身であるといえるのであり、それぞれの国のそれぞれの民族は、心身の各部分のような働きをしているものなのである。そして、全体として有機的な生命体を形成しているのである。そして、その根本理念は、「統合と個性の開花」「秩序と自由」そのものなのである。

　それぞれの個性的実相、個性的理念が活性化してゆくということが、全体としての心身の実相を活性化させてゆくことになり、全体としての心身の実相を活性化させてゆけば、「統合」精神、「中心」精神に真に統一されてゆくことにより、各々の個性的国家の実相、個性的個人の実相が、より健全に光輝いてくるようになるのである。

　故に、「個即全体」「全体即個」こそが、有機的生命体に共通した「生命の論理構造」そのものであり、この地球の「真理」は、大宇宙の「真理」そのものであると同時に、一個人の心身の「真理」そのものなのである。故に、「天の御心」に生かされていることを深く自覚し、全ての全てに感謝し、その個性的実相、個性的理念と真に和解し、拝み出してゆけば、全き天の栄光が地上に顕現してゆくのである。

　一見人間の立場からみれば、病原菌やウィルスにしかみえないようなものであっても、生命の顕れである以上、その個性的実相、個性的理念に「感謝、謙虚さ、礼節」の心と、「実相礼拝の心」をもって相対してゆけば、まさしく良き協力者となって健康増進に協力して下さり、自ら進んで「所」を得て出ていって下さるものであり、また、必要なものが自ずから集まってくるものなのである。これは、「理念兵法」でいえば、無敵流の「理念健康法」である。これは、「心の法則」であり、「生命の法則」であるから、ありとしあらゆる病をなおし、本来の健康の姿に回復せしめ、さらに健康を増進してゆくことが出来るのである。

　これは「理念と心と肉体」のすべてを貫く法則であり、大宇宙の理法である。こうした観点に立った医学のことを、真なる「理念医学」というのである。そして、「理念医学」の視点は、ヒポクラテスを源とする西洋医学と、薬師如来を源とする東洋医学と、日本古来の大和医学を真に止揚統合してゆくものとなってゆくことであろう。

　さらに、真なる「理念医学」は、真なる「理念経済学」と一つであり、真なる「理念政治学」と一つであり、「一つの叡智的体系」を形成していることが悟られてゆくことであろう。それこそ、真なる「大和の哲学」の根本哲理であり、健康一元、繁栄一元、和一元の実相世界を、地上にも、天上にも、顕現してゆくことが出来る考え方なのである。「大和の哲学」こそが、真に一個人の人間を心身共に救い、同時に、日本国も、全地球も、全銀河も、全宇宙も、真に救ってゆく考え方なのである。

　大宇宙の真理的実在は、真善美聖一元であり、健康一元、繁栄一元、和一元であり、本来いかなる病も、貧しさも、争いもない。真に光明の言霊（ロゴス）を朗誦し、実践してゆけば、まさしく「言霊の幸ふ国」を、神の国、仏の国、理念（イデア）の国として顕現し、無限無窮の天の栄光を地上に顕してゆくことが出来るのである。「大和の哲学」のもとに、あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。