諸君よ、美しさの源にあるものは、品格そのものであるのである。それは、全人格から滲み出してくる心の豊かさの現れそのものである。どのような環境であろうとも、その心を豊かにし、豊穣なる美しさを体現してゆくということは可能なのである。それは、必ずしも、地上における地位や、名誉や、立場や、金銭の多寡とも一致するわけではないのである。そして、そのような精神の豊かさ、精神の美しさを磨きつづけられた方は、いつか必ずや、その精神の豊かさ、精神の美しさに見合う環境を、天から与えられるものなのである。

　 かのミセス・ロスチャイルドにしても、女性として自ら品格を磨きつづけられた努力の継続の結果が、将来において、その方の品格にふさわしい立場を自然に顕現せしめたのである。その意味において、かのバーネットの「小公女」や、「小公子」のような世界は、「心の法則」に実にかなったことであって、それはまさしく実現してゆくものなのである。精神が豊かで、明るく朗らかで、優しく、清らかで品格のあられる方は、自然にそのような環境を招き寄せてゆくものなのである。それは、「類が類を呼ぶ」という波長同通の「心の法則」から自然にそのようになってゆくものなのである。

　 「小公女」や「小公子」のような世界も、一つのジャパニーズドリーム、グローバルドルーム、ユニバーサルドリームの実現であろう。故に、自らの置かれた立場を決して悲観的に念ってはならない。環境や人々のせいにしたり、愚痴や不平不満をこぼしてはならない。環境や人々を憎んだり、恨んだり、それによって劣等感をもったり、嫉妬心をもったりする必要はない。「心の法則」において、万人は本来平等なのである。すべてのすべては「心の法則」の顕れにすぎないのであるから、善因を積んでゆけば自ずから善果が生まれてゆくのである。

　 常に心の内に品格を培ってゆけば、自ずから美しい精神の華が開き、咲き、豊かな実りを結ばせてゆくことになってゆくのである。自助努力の精神をもって精神の品格を磨きつづけてゆかれる方には、必ずや、美しく、豊かな、朗らかな幸福が天から与えられるようになるのである。「天の摂理」と「心の法則」をよくよく信頼して、淡々と努力精進を積み重ねてゆけば、自ずから、あらゆる環境や、あらゆる条件を超越して、本来の個性的実相の夢を顕現し、本来の実相世界が顕れ、「如意自在」の神の国、仏の国、理念（イデア）の国が顕現してゆくものなのである。

　 幸運の女神は、必ず自助努力を続けてゆく幸運の女神に微笑んで下さるものなのである。どのような人生も、どのような自己も、本来思い通りに実現してゆくのが「心の法則」であり、神の子人間、仏の子人間、理念（イデア）の子人間の本質であり、実相であり、真象そのものなのである。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。