諸君よ、政治というものは、政治家だけが成すものではないのである。同時代に生きているすべての方々の職能が活きた総合力こそが、その国家の政治力そのものなのである。特に、「国籍」を有（も）った国民であるということは、その国家の運営に責任をもつ使命があるといえるのである。その意味において、一人一人に政治に対する「自己責任」が実在するのである。

　 故に、決して「環境のせい」や「人々のせい」にするのではなくて、常に「自分自身」が国家のために何が出来るのかということを問うていただきたい。真に衆知を決集してゆけば、その衆知の総合力そのものが国益を押し上げ、地球益を押し上げてゆく原動力になってゆくのである。故に、特定の他者というよりは、常に「自分自身」を問え。「自分自身」が何を出来るかということを問え。

　 哲学者は哲学によって政治をなし、学者は学問によって政治をなし、宗教家は宗教によって政治をなし、芸術家は芸術によって政治をなし、教育者は教育によって政治をなし、武道家は武道によって政治をなし、科学者は科学によって政治をなし、医学者は医学によって政治をなし、経営者は経営によって政治をなし、あらゆる職業においてリーダーシップを発揮してゆくことによって、本来あらゆる方が政治に参画しておられるというのが、真なる総合国家の本質なのである。

　 人間は政治的生命体であり、政治とは、真に人間を活かし、真に社会を活かし、真に国家を活かし、真に地球を活かしてゆくことである。故に、すべての方々が、その「道」において、その「本分」において、常に真なる国益を探究し、真なる地球益を探究していっていただきたいのである。それこそ真なる精神的ジャパニーズドリームであり、真なる新生日本ルネサンスであり、真なるグローバルドリームであり、真なるユニバーサルドリームの潮流となってゆくのである。

　 諸君よ、政治とは本来人間の活きる道そのものであり、王道そのものであり、楽しいものであり、悦びそのものであり、国民としての崇高なる使命であり、世界市民としての崇高なる天命である。常に本来の「自己実現」を通して「公」の発展繁栄を願いつづけ、貢献しつづけてゆけば、自ずから大いなる夢が実現し、真に大成してゆかれるのである。

　 人々よ、真に大いなる夢を描け。そして、公の使命、天命に、悦びをもって参画してゆけ。さすれば、あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。