諸君よ、よくよく「心の結界」を守れ。己が欲心を矯めよ。己が瞋恚を矯めよ。己が無知を矯めよ。己が慢心を矯めよ。己が嫉妬心を矯めよ。己が疑念を矯めよ。「自我」の角を矯めよ。そして、「無我中道」の大道に出でよ。広い世界に出でよ。新天新地に出でよ。

　 「心の結界」が崩れる所に、真なる神の国、仏の国、理念（イデア）の国は顕れないのである。天の御心に対して、心空しくして全託せよ。執れなき無垢なる真我に立ち返れ。大自然、大宇宙の心に立ち返れ。大いなる心の原点に立ち返れ。真心に立ち返れ。赤心に立ち返れ。

　 科学技術が発展し、経済活動が発展している社会であるからこそ、心の原点に常に立ち返れ。そして、科学技術の中に魂を入れよ。科学技術の中に光を入れよ。科学技術の中に理念を入れよ。経済活動の中に魂を入れよ。経済活動の中に光を入れよ。経済活動の中に理念を入れよ。

　 そのためには、「自我」を空しくして「天の御心」のもとに「無我」となれ。無心になれ。無心に、「無我中道」なる自己を立脚点とせよ。「無我中道」なる自己こそが、大いなる夢を実現せんとする真なる自己であるという原点を常々確認せよ。常に無私を美徳とせよ。無私なる奉仕を美徳とせよ。無私なる奉仕こそが、「敬天愛人」を実践してゆくことになるのである。

　 そのために、常々、畏れ、慎みの心を見失うことなかれ。自らの言動の重さを見失うことなかれ。天に生かされている生命の重さを見失うことなかれ。光ある時に光の内を歩んでいることの重さを見失うことなかれ。

　 そして、「無我中道」の確固とした立脚点の上に、高き理想の塔を打ち建てよ。高き希望の塔を打ち建てよ。高き太陽の塔を打ち建てよ。常々神を祝福し、他者を祝福し、人と人の間に生かされてある生命あるものすべてを祝福せよ。さすれば、「無我中道」の精神の中から「真我実相」なる精神の太陽が昇り、顕現してゆくことであろう。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。