諸君よ、人生で巡り会う方お一人お一人の中に神が宿されており、仏が宿されており、理が宿されているのである。かのマザー・テレサが、すべての方の内におられるイエス・キリストにお仕えすると述べられているように、お一人お一人の心の奥底に、かけがえのないその方の個性の輝きを放った神々が宿されているのである。その方の個性的実相の輝きを放っている星々が宿されているのである。

　人生における一大光明芸術とは、単なるハッピーエンドでもなければ、単なる喜劇でもない。喜怒哀楽を通して如実に現れる一条の神の御姿、仏の御姿を観じてゆくことにあるのである。お一人お一人の魂の内に、確かにかけがえのない神々が宿されているのである。そのかけがえのない神々の像を、素材から掘り出してゆくことが教育の本質であり、哲学の本質であり、宗教の本質であり、一大光明芸術の本質なのである。

　故に、よくよく心の内奥なるかけがえのない神々において和解せよ。お互いの心の内奥なる神々を礼拝せよ。お互いの内奥なる神々の可能性を信じ、伸ばしてゆけ。役者であっても、特定の「役」を通して心の「型」を獲得し、役者行を通して神々へと精進してゆくことができるものなのである。

　故に、人間的であっても、その中に光輝くばかりの神性を活き活きと演じよ。役の「型」を通して、神々の言動と一挙手一投足を学んでゆけ。そして、神々の「型」を通して、多くの方々の魂に生命の糧を与えてゆけ。光明の糧を与えてゆけ。愛の糧を与えてゆけ。智慧の糧を与えてゆけ。勇気の糧を与えてゆけ。大いなる夢の糧を与えてゆけ。さすれば、与えれば与えられ、ますます無限供給の善の循環の中で、真実なる理念の美、イデアの美が現れてゆくことであろう。

　誰一人例外なく、すべての方々の心の奥底に、必ずかけがえのない神々が宿されており、拝み出されることを待っているのである。かけがえのない神々の御姿を、お一人お一人拝み出してゆくことが、真なる作家の天命であり、聖なる創造によって、作家も新たな生命を獲得してゆくことが出来るのである。あらゆる面いおいて、すべては善くなってゆくしかないのである。