諸君よ、文化が多様であるということは素晴らしいことである。真なるグローバリズムというものは、多様な文化を尊重してゆくということであり、一見価値がないと見過ごされている文化の中に価値を発見し、既に価値があると認められている文化の中にも新たな価値を再発見してゆくことに本義があるものなのである。その意味において、あらゆる文化文明の中に様々な理念を観じ、新創造してゆくことによって、新時代の理念として活かしてゆかなければならない。

　かの縄文文化文明であっても、未だ「悟り」という観点から充分に発掘されていない。かのエジプト文化文明であっても、メソポタミア文化文明であっても、インダス文化文明であっても、古代中国文化文明であってもそうである。しかも、その文化文明の中に発掘される「悟り」が、今の文化文明に活かすことが出来、応用することが出来、新時代の理念の一柱とすることが出来たならば、地球人としての先達の遺志を継いでゆくことが出来るであろう。真に考古学的視野をもつことが、永いビジョンをもって、人類新千年紀、それ以上の大いなる夢を描いてゆくことが出来るのである。

　故に、真にコスモポリタンであることと真に日本人たることは、真髄において一致するのである。日本国の主座を保つことと世界市民としての自覚を保つこととは、真髄において一致するのである。すべてのすべての過去現在未来を貫く民族の心は、根底において一つにつながっているのである。この地球全体が、一つの心を、深層意識において連動しているのである。故に、一人が真に活きれば全てが真に活き、一国が真に変わってゆけば全てが真に変わってゆくことも真実であり、真理なのである。真に日本人と日本国が目覚め、新生してゆくことが、全世界にも、真に新時代の太陽を昇らせてゆくことが出来るのである。

　一つ一つの文化文明を丁寧に尊重し、謙虚さと感謝と礼節をもって学び、活かし、育み伸ばしてゆこうではないか。その心の原点から、新生日本ルネサンスの潮流が始まり、新生地球ルネサンスの潮流が始まってゆくのである。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。