諸君よ、よくよく心を一つにせよ。心を一糸乱れぬ天の御心の下に結べ。そして、お互いの個性を尊重せよ。お互いの天命を尊重せよ。お互いの歴史を尊重せよ。さすれば、真に愛し合い、真に許し合い、真に和解できることであろう。

　 誰も他者の心の中まで深く観つめることは出来ない。他者の心の歴史を永くみつめることは出来ない。しかし、出会いというものは、尊い天の摂理によっておこるものであって、決して偶然ではない。「シンクロニシティー」の原理を深く洞察してゆけば、そこに天の摂理としての必然性が観えてくるものなのである。

　 故に、一期一会の出会いを大切にせよ。自分にとってかけがえのない出会いが用意されていることに対して、天によくよく感謝せよ。他者がなければ自己もない。他者との出会いがなければ、そこに愛も生まれないし、感謝も報恩も生まれないのである。許しも、和解も、仁も、慈悲も生まれないのである。

　 故に、人生の途上で出会うすべての方々に感謝せよ。すべての方々を真に愛しきれ。一人一人の心の奥にある神性を観ぜよ。一人一人の心の奥にある仏性を観ぜよ。一人一人の心の奥にある天命を観ぜよ。一人一人の心の奥にある天の見えざる手を観ぜよ。さすれば、あらゆる人為を超えた天の摂理に生かされていることが悟れるであろう。

　 万象万物は、本来一つの生命である。一つの魂であり、一つの霊であり、一つの生命であり、一つの心である。大和心というものは、一つの心に帰一する心をいうのである。あらゆる自我の執われを拭い去って、心空しく天の摂理と一つになって、一人一人の魂と真に結ばれてゆくことをいうのである。

　 本来万象万物すべての生命が一つの心で結ばれていたし、今もいるし、これからもあるのである。その原点に対して回帰し、常に新生してゆけば、そこから新ミレニアムの大調和の時代が始まってゆくのである。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。