諸君よ、中道とは絶対無の場所であり、同時に絶対肯定の場所であり、絶対愛の場所であり、絶対叡智の場所であり、しかして、すべてが幸え、すべての個性的実相が幸えてゆく「統合」点のことである。

　故に、真なる「統合」点、「中心」点を真に悟る所から、真なる「個性の開花」が幸えてゆくのである。真に「中心」点に立てば、秩序礼節も、自由平等博愛も活きる。厳しき父性の愛も、優しき母性の愛も活きる。大和魂も大和心も活きる。東洋も西洋も活きる。関東も関西も活きる。すべての個性的実相が顕らかになってゆくのである。これを真なる自由といい、真なる自己実現といい、真なる大いなる夢の実現という。

　中道の立場に立つためには、常に自我を反省し、限りなく透明な心を、大切にしてゆかなければならない。限りなく清らかな心を、大切にしてゆかなければならない。限りなく無私なる心を、大切にしてゆかなくてはならない。限りなく天の御心に、心を一致させてゆかなくてはならない。

　天の御心とは、真理そのものである。天の御心とは、善そのものである。天の御心とは、美そのものである。天の御心とは、聖そのものである。天の御心とは、大調和そのものである。天の御心とは、全き平和そのものである、天の御心とは、全き和解そのものである。天の御心とは、全き愛そのものである。

　全き愛は、すべてを一つの心に結び、すべての個性的実相を活かし幸えてゆく。故に、一糸乱れず、大調和理想郷が地上に真象として顕れてゆくのである。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。