諸君よ。常に人々の実相をこそ観じておりなさい。実相の姿、かくあるべき光満ちた本来の姿を観じつづけてはじめて、どのような現実の中からも、本来の実相の姿を真珠の如く顕わすことができるのである。

　諸君らの実相は、一人の例外もなく天来の美しき真珠なのである。しかし、多くの方は自己の本来の美しさを悟らないだけである。他者の本来の美しさを悟らないだけである。

　故に、あらゆる一見醜いとみえる現象が顕れようと、それに執らわれてはならない。必ず、その中に一片の神性を発見し、一片の仏性を発見し、一片の理を発見し、その神性の奥にある神そのものの姿、仏性の奥にある仏そのものの姿、理の奥にある叡智そのものの姿をこそ観じてゆきなさい。

　それこそ円相の心であり、大和の心であり、大調和の心であり、光一元の心である。他者の現象の悪や自己の現象の悪に執らわれておっては、自他共に真に幸せにしてゆくことも、自他共に真に繁栄させてゆくことも、自他共に真に愛しあえることも難しいのである。

　諸君らは、悪を観じて１００％の悪と思い込んではならない。それは悪を積極的に創造することになるからである。悪を直視し、現実を直視し、しかして、それに執らわれず、その奥にある実相を観ぜよ。常に、実相を礼拝せよ。

　諸君らが実相を真に観じつづけることができたならば、実相を観ずる悟りに達し、その悟りを維持しつづけることができたならば、諸君らは、その身そのままで、円相の心を体現されているのである。神の心、仏の心、日ノ本の心、太陽の心を体現されているのである。諸君らの心そのものが、本来聖なる真珠なのである。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。