諸君よ、まず笑顔であれ。ただそれだけのことで、万人に愛を与えていることになるのである。しかし、それは、表面を無理に取り繕うことではない。常に心の底から朗らかさということに心掛け、常に心に笑顔を抱いていることによって、自然にそれが表情に顕れていることをもってよしとしなさい。
笑う門には福来たるというが、このささやかな真理が最善の真理でもあるのである。常に心の内に笑顔を抱いていれば、自然に健康になり、繁栄し、平和が訪れるのである。ささやかな一善ではあるが、最高の一日を送ってゆく秘訣であるのである。
諸君らは、無条件に心に笑顔をもっておりなさい。あの太陽が、どのような天候であっても常に雲の上で光輝いているように、どのような現象の中にあっても、常に光輝いた笑顔を保っておりなさい。笑顔は笑顔を呼ぶのである。笑顔は幸運の最高の秘訣なのである。心の朗らかさこそが、自己にも、他者にも、家庭にも、社会にも、国家にも、全世界にも、幸運をもたらしてゆくのである。
しかし、心が常に笑顔であるためには、どのような現実的困難にも負けない、不倒不屈の精神が必要なのである。圧倒的なる光明信念と、圧倒的なる光明哲学信条が必要なのである。
これを仏教では顔施という。諸君らは、無条件で、無償で、最高の笑顔を布施してゆきなさい。真心のこもった笑顔を布施してゆきなさい。悲しむことよりも、積極的に笑顔の心境を維持してゆくことの方が、実は精進が要るのであり、それ故に、人間の原点であり、幼子から大人にいたるまで、大いなる太陽の徳目なのである。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。