諸君よ、永遠普遍なる道というものを、探究してゆきなさい。永遠普遍なる人間としてのあり方というものはあるのだ。それは、大道である。古今東西にも幾つもの大道がある。同時代には、人間の数だけ道があるように思われるが、そのほとんどが小さな道である。無常にしてはかない道である。それは、時間の経過とともに、はっきりと分かってくるものである。

　現在において目立っているものも、時を経れば、無常のうたかたの如く、消え去ってゆくものが多い。現在においてたとえ目立たなくとも、時を経れば、必ず歴史に残し、永遠普遍の大道という位置を与えられる生き方もある。

　あなた方は、すべからく大道をもって自らの生き方の理想とせよ。大道をもって人生の理想とせよ。大道をもって自らの大いなる夢とせよ。そして、徒らに、一時的な現象に振り回されずに、大道に生きる自己を徹底的に自己信頼しておきなさい。

　永遠普遍なる理想を追い求め、体現実践してゆく道は大道である。それは、大志を揚げて歩む道である。それは、偉人への道である。あなた方は現象の内にあって、現象を超えよ。現象の内にあって、常に永遠を生きよ。普遍を生きよ。理念そのものを生きよ。光そのものとなって生きよ。

　あなた方が本物の生き方をしておれば、黙っておっても時代が汝らの味方となり、ありとしあらゆる時流が、あなた方の大道を中心として、回り始めるようになってくるであろう。それが大道の大道たる故であり、理念の理念たる故である。そして、歴史の上で永らくこうした大道の人生のみが残り、理念の思想のみが残ってゆくことになり、そして、大局的な歴史はかかる大道をもとにして動き、理念をもとにして、動いたといわれるようになってゆくのである。

　大道に生きんとする時、あなた方は、如何にその大道そのものが、深く確実に時代によい影響を及ぼしているかということを、よくよく考えねばならない。そして、大道を歩むことにおいて、深い剛い自己信頼と信念をもっておかなくてはならぬ。同時代の様々な一時的な現象に目を奪われずに、淡々と己が大道を歩め。己が大道を光と共に歩め。光の内に歩め。光を刻印しながら歩め。必ずあなた方の足跡は歴史を刻印し、大いなる歴史を創造してゆくであろう。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。