理念情報

 「哲学的コラム」
Japanese Dream Realization



「西田幾多郎における矛盾と統一について」



JDR総合研究所 代表
天川貴之




 「絶対矛盾の自己同一」という西田幾多郎の哲学理念も、精神が矛盾を生み、矛盾は統一・統合を生むというヘーゲルの弁証法哲学と同じ哲学理念なのである。

 矛盾があるから統一・統合があり、アウフヘーベン(止揚)されることによって、より高次なる統合的真理が得られるのである。

 矛盾は精神の証であり、その矛盾が統合によって止揚されて、より高次の真理となって進化してゆくのである。

 このように、哲学者は、矛盾したものの中に、より高次な「解」を発見してゆくのである。それが、真なる哲学者の思索の根本にあるものである。

 ヘーゲル哲学も、矛盾と統合の哲学であり、西田幾多郎の哲学も、矛盾と統合の哲学なのである。だから、「絶対矛盾の自己同一」の哲学なのである。

 すべからく、哲学者は、絶対矛盾を統合してゆく止揚の認識力を持たなくてはならないのである。即ち、「絶対矛盾の自己同一」を、己が哲学的立場とするのである。

 一見相対立したものを、統一・統合してゆくのである。そして、より高次の「解」、哲学的智慧を得るのである。

 このように、絶対矛盾の中にこそ、自己同一の統一・統合の「解」があるのである。





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