理念情報

 「哲学的コラム」
Japanese Dream Realization



「鈴木大拙と世界文学としての価値体系について」



JDR総合研究所 代表
天川貴之




 「悟り」というものは、悟りの教本を何度も読んで、自らのものにしてゆくものである。それは、仏教においても、哲学においても、そうである。くり返し読んで、その言葉の背後にある悟りの境地を悟得してゆくものである。

 鈴木大拙は世界に最も影響を与えた日本人であると、加藤周一などは述べている。本当の悟りの思想というものは、世界的普遍性を持った世界宗教の果実なのである。それは、禅であっても、浄土思想であっても、全てが世界的普遍性をもともと持った宗教的霊性なのである。

 このように、鈴木大拙は、世界的思想家なのであり、日本的霊性は、世界精神でもあるのである。

 かの三島由紀夫や川端康成が世界文学であるように、鈴木大拙や西田幾多郎は、世界宗教、世界哲学なのである。鈴木大拙が世界文学であるということは、西田幾多郎も世界的普遍性を持っているということである。

 このような世界文学を様々に学んで、永遠普遍の文化的価値を学んでゆけばよいのである。それを自分自身のものにしてゆけばよいのである。世界的普遍性のある価値体系をもって、自らの魂を培ってゆけばよいのである。

 自らの魂を、日本独自の精神によって深めながら、さらに、世界的普遍性を持つ思想によって高め、広めてゆけばよいのである。

 仏教思想というものは、本来、世界哲学なのである。そして、それは、同時に、日本的霊性でもあり、日本精神なのである。

 このように、鈴木大拙の仏教哲学思想を深く広く高く身につけることによって、最高の日本人として、世界精神性を持ってゆくことが出来るのである。





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