諸君よ、武士道の中にこそ理念の美が生ずるというのが日本的美学の真髄であり、それは、限りなく崇高な道徳倫理でもあるのである。故に、理念武士道とは、本来理念（真善美聖）の諸徳を宿しているものであり、その潜在的価値を顕現してゆけば、ますます普遍的に洗練されてゆく文化価値体系を宿しているのである。その意味において、新時代の国際日本武士道の中に、新生ルネサンスの息吹きを吹き込んでゆくことこそ、新生日本の文化的運命を真に開拓してゆく道であるといえるのである。

　そして、理念武士道の本義は、大いなる神への愛にあるといえるのである。大いなる天の御心への愛にあるといえるのである。その意味において、日本的エロスの神も実在し、独自の伝統文化を育んでこられたのであり、その本質の中には、純真さ、清らかさ、真心、朗らかさ、信念の剛さ、無私、自己犠牲の愛等、様々な諸徳の体系があり、それが、日本的エロスの美学の一つであり、日本的エロスの倫理の一つであり、日本的真理の一つであり、日本的神聖さの一つであったのである。

　日本には、日本独自に育まれた神々のオリジナルな文化価値体系があり、その高みや、その広さや、その深さにおいて、キリスト教や、仏教や、儒教や、ギリシャ精神に匹敵する価値体系が実在していたのである。そして、知徳合一、知行合一の行動原理が尊ばれ、地上のあらゆる付属的な価値を超越した天上的価値として認められ、讃えられていたのである。

　愛の形にも様々な顕れがあるが、日本武士道的な愛の顕れもあり、倫理的顕れもあり、芸術的顕れもあり、宗教的顕れもあり、その独自の個性は、地球に誇る一大文化価値理念なのである。「武士」という名も超えた神々の生命の文化が、古代から永遠普遍に日本国に幸えつづけており、大いなる新生日本ルネサンス文化の一大潮流として、大いなる新生地球ルネサンス文化の一大潮流として、全世界に、その真骨頂を、哲学として、倫理道徳として、芸術として、純粋宗教として、真に開闢してゆく時期が来たのである。

　国際日本武士道の精神の実相こそが、新時代の地球に、大いなる繁栄と、秩序ある平和と、真なる幸福、心身共なる健康を幸えてゆく時代が到来したのである。真なるオリジナルな伝統精神を真に尊重し合いながら、お互いに認め合い、拝み出し合い、積極的に大調和の世界を創造してゆけば、そこに、積極的光明信念に裏打ちされた一大結界が、大いなる平和として顕現してゆくのである。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。