「義塾百話」の一篇一篇は、同時代の様々な世界史的日本史としての事件を素材にしてつづられた思想的評論であり、哲学的演説であるが、その真髄は、「理念（イデア）哲学」の探究、応用、具体化に「実在」しているといえる。

　 その意味において、様々な具体的素材に対して、「理念（イデア）的洞察」を加えることによって普遍化してゆくことは、「理念（イデア）の革命」そのものであるといえよう。そして、これらの無限無数の「理念（イデア）の種子」から、「精神的ジャパニーズドリーム」がおこり、「精神的グローバルドリーム」がおこり、「精神的ユニバーサルドリーム」がおこってゆくこともまた、「理念（イデア）の革命」であるといえよう。

　 「新時代」の「時代精神」の「生命の光明」そのものが、行間から観じられたならば、人間が真に「善く生きる」ための「生命の糧」が、その中に発見されることであろう。人間は、ただ「生きる」ことによってのみ尊いのではなく、「善く生きる」ことによって尊いのであり、「善く生きる」ためにこそ、真なる「文化」が「実在」し、真なる「文化」としての「理念」（哲学、宗教、芸術）を真に尊重してゆく所から、真なる人格の尊厳が育まれ、真なる国家の尊厳が育まれ、真なる地球という星の尊厳が育まれてゆくといえるのである。

　 そして、真なる「理念（イデア）の体系」を悟得し、政治、経済、法律、教育、経営、科学、医学等、様々な分野に応用し、具体化し、実人生、実社会、実生活の中に、繁栄と健康を通した平和と幸福と文化創造の大道を実現成就し、「天」の栄光を、「人」を通して、「地」に無限無数に顕現してゆくことこそ、人間の真なる「天命」であるということを銘記して、「新時代」の新生日本建設、新生地球建設を共に成してゆく同志達を、広く、高く、深く、募りたいと念願するものである。

　 一連の「義塾百話」、並びに、様々な「ＪＤＲ義塾」から出されているメッセージに、心の奥の奥から共鳴される方は、是非とも、「ＪＤＲ義塾」の門戸をたたいて頂きたいと念う。これから、「新時代」の世界史的日本史、宇宙史的世界史が始まってゆくのである。

　 あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。

二〇〇一年九月二十四日
天川　貴之