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 「義塾メッセージ」
Japanese Dream Realization



「有効需要を拡大するために政府貨幣を発行せよ」


 塾生諸君に述べておきたい。基本的に、百年に一度と言われるこの現在の経済不況を乗りこえてゆくためには、正統ケインズ主義の経済政策を実践してゆくのが望ましいといえるのである。

 具体的には、有効需要を拡大してゆくために、政府貨幣を発行して、全国民に一人当たり年間四十万円程のボーナスを支給し、それを毎年続けてゆくだけで有効需要が一気に増大し、全体としての景気が格段とよくなってゆくのみならず、さらには高度成長をも実現してゆくことが可能となってゆくのである。

 現在の日本のように、総供給能力が過剰にある状態においては、既に四百兆円にも達する大きなデフレギャップ(生産能力の過剰)が発生しており、政府貨幣を大量に発行して使用しても、どこにも失敗は起こらず、何のマイナスも出さずに、強力に景気対策、雇用対策を行うことが出来るのである。そもそも、デフレギャップが存在するという限りは、インフレ等が起こるということはありえないといえるのである。

 基本的に、有効需要を拡大して、内需を拡大することに賛成しない方は、今の日本国にはいないことであろう。明治維新時の日本国においても、由利公正などが同様の方法で経済政策を行い、政府貨幣を発行しながら、国家としての財政的基盤を創っているが、この方法は、現代においても、「新しいニューディール」的政策が必要であると国際的にも認知されている内において、まず、日本国が実践出来る国内政策であり、それは同時に、世界経済を底支えすることもそれによって可能ともなる国際的政策でもありうるといえるのである。

 かつてのローマ帝国においても、政府貨幣による経済政策は行われていたようでもあるので、それは、伝統的に経済史的に観ても有効な方法であるといえるのである。このことは、現在の麻生内閣におけるごく小額の定額給付金による有効需要拡大政策の、そのまたさらに内奥にある本格的な政策であろうし、それはまさしく、今、最も求められているものであり、実際に可能なことであるのである。





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