塾生諸君に述べておきたい。「あえて先に立たず」というが、小泉純一郎首相に注目しなければならないことは、当然である。「無言の言」というが、小泉純一郎首相が、一連の「有事」を通して、世界史的日本史に遺られる方であるのは当然である。例えば、「春風戦法」であっても、それも一つのあり方であるのである。そのような時には、よくよく周囲を固めておられる方々に注目しておられればよいのである。
例えば、パウエル国務長官と対話された石破茂防衛庁長官である。これも一連の有事についてなのであるから、当然の責務であるといえるのである。そして、過度に要求しても仕方がないが、経済政策の面においては、注視しておかなければならないし、対立候補であった亀井静香氏の言動についても注視しておかなければならないといえるのである。かのアーミテージ副国務長官と対談されていたことは有名なことであるが、日本国の政治家とは、世界に通用することが、その条件であるといえるのである。
そして、本来、政治家の見識を持ちながら、また、交遊があられながら、あえて民間におられるような方々のことを、「志士」や、「哲人」や、「芸術家」等といえるのである。故に、評論家や学者のような方々の中にも、後世「志士」「哲人」として名が遺るような方が、数多くおられるといえるのである。かの坂本龍馬や、福澤諭吉や、吉田松陰等がその代表例であるといえるのである。
真に世界史的視野をもって、そして、世界史的日本史の視野をもって手堅く永く道を究めつづけてゆけば、あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。