塾生諸君に述べておきたい。真なる哲人を迫害した国は滅び、真なる哲人を厚遇した国は栄えるという一行だけは、予言しておかなければならない。何故なら、真なる哲人が真理を掲げてゆくことによって、あらゆる迷いが砕破され、転倒妄想が砕破され、人々の精神が「正気放光」となってゆくからである。
経済学も根本は哲学であり、国際外交も根本は哲学であり、政治運営も根本は哲学であり、安全保障も根本は哲学であり、文化科学も根本は哲学であるからである。故に、真なる哲学者として、総論のみならず、各論も論じてゆくことは大切であるし、理念(イデア)哲学を根本にしながら、それを応用してゆくことは大切なことなのである。
例えば、日本経済にしても、日経平均株価が二〇〇二年暮れにおいて急落しているが、日経平均株価は、生命体のように、平均的に「光」と「闇」を反映しているともいえるのである。日本国は、世界第二のGNPを誇る国である訳であるから、積極的な経済政策が必要であるといえるのである。
具体的には、平沼経済産業大臣等を中心に据えて、政府貨幣を発行し、全ての国民に一律四十万円程のボーナスを支給すればよいのである。そうすれば、総需要が拡大し、過剰な供給をまかなうことが出来るのである。また、真に国家を繁栄国家にしてゆくことが出来るのである。このようなことは、繁栄と健康を通した平和と幸福と文化創造という根本理念に合致しており、日本国が選択するべき自律的繁栄と健康の王道であるといえるのである。
各論においては、理念経済学の政策をなしてゆくことはいくらでも出来るのであり、経済政策に、さらに、価値判断、理念判断を入れてゆくことは、政府のリーダーシップとして可能なことである。「精神的ジャパニーズドリーム」に既にあるように、ボーナス一律四十万円を基にして、加速度的に国富は倍増するであろうから、その余力において、新生日本ルネサンス、新生地球ルネサンスをなしつづけてゆけば、あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。