塾生諸君に述べておきたい。国際外交の基軸として、同盟国であるアメリカ等、世界中の国家を大切に考えてゆくことは大切である。基本的に、軍事同盟、及び、文化同盟を結んでいる以上、軍事的に最高の協力を惜しまないことは当然のことである。
しかし、それ以上に、日本国の本来の「国柄」について、哲学的思想的に、オリジナリティー、並びに、グローバル、並びに、ユニバーサルな観点から解説をおこなうことは、さらに大切なことである。
例えば、日本国の伝統文化の一つに、かの聖徳太子(アメリカでいえば、リンカーンのような方)が、徳治的法治国家の「理念憲法」として制定された「十七条憲法」は、かつて、一万円札でもあったので、その「真髄」について説明しておくことは大切である。
そして、第一条が、「和を以って貴しとせよ」であることは当然のことであるが、その他の条項についても、一つ一つ丁寧に、その「真髄」について説明しておくことは、さらに大切なことなのである。何故なら、その中には、「新時代」の国際法について考えてゆく上で、貴重な「法源」のヒントとなる「世界文化遺産」が示されているからである。
この一年、五年だけではなく、真に国家百年の大計を観じ、真に世界、「地球」千年の大計を観じてゆくためには、最低限、このぐらいのレベルのことが、公正に議論されてしかるべきであるからである。
しかし、その時に、アメリカの大統領スタッフの方々の方が、よりよく日本語で、その「真髄」について解説されたとなれば、これ程、芸術的に観て、小泉首相の「センス」が試されることはないであろうから、塾生一同、その発言に、一つ一つ、深く高く広く「注目」しておこうではないか。
真に「文化的発言」を大切に考えてゆけば、あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。