塾生諸君に述べておきたい。「言論の自由」を尊重してゆくためには、自主的、積極的に、「プライバシーの権利」を尊重してゆかなければならないのである。高度情報化社会においては、高度情報技術によって、個人のプライバシーが侵害されてゆく可能性が非常に高くなっているといえるのである。故に、「基本的人権」の中でも最も重要なものが、「プライバシーの権利」であるといえるのである。
ここで特に問題となるのが、「公人」(パブリック
パーソン)、並びに「公人」に準ずる方々の「プライバシーの権利」である。本来、「公人」の情報の中には、高度な政治的機密も含まれており、また、経営的機密や文化的機密も含まれていることが多いので、積極的に「プライバシーの権利」を尊重してゆく文化風土を創ってゆくことが、真なる「光明マスコミ」「理念マスコミ」「魂のあるマスコミ」による徳治的自由国家、理念的自由国家、徳治的民主国家、理念的民主国家、祭政尊重型文化国家の「天命」であるといえるのである。
しかし、逆説のようではあるが、積極的に「プライバシーの権利」を尊重してゆけば、公正な「法の精神」と「倫理道徳の精神」と「自律の精神」のもとに、かえって「理念マスコミ」活動に「道」がつき、多くの方々から支持される「光明マスコミ」文化、「理念マスコミ」文化、「魂のあるマスコミ」文化が真に創造されてゆくといえるのである。
かの福澤諭吉翁にしても、当代の典型的な「マスコミ的文化人」であられるが、福澤諭吉翁がどれ程の「モラリスト」であられ、「法の精神」を尊重され、本来の「天の御心」を尊重されたのかをよくよく検討してゆけば、真なる「哲学」と「モラル」と「文化」創造の源となる「新時代型」「理念マスコミ」文化ルネサンスの道筋をどのようにつけてゆけばよいのかが、自ずから明らかになってゆくのである。新生日本ルネサンス、新生地球ルネサンスの文化の大輪は、「理念マスコミ」によって、天地人一体になって開拓されてゆくものであるといえるのである。
大いなる「志」をもって、「新時代」の光明を掲げ、「大いなる夢」と「大いなる希望」と「大いなる勇気」を真に与えうる、「理念マスコミ」ルネサンス運動が真に醸成されてゆけば、「独立自尊」「自己信頼」「自主独立」の気風をもちながら、同時に、「大調和」を旨とする国際的新生日本ルネサンスの大輪の華が真に開花してゆくのである。「大和の心」を旨に、心を一つにして、積極的で、建設的で、肯定的な「繁栄大革命」を実現成就してゆけば、あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。