「義塾メッセージ」
Japanese Dream Realization





「多様なる教科書と健全な哲学的批判精神と究極的価値への信頼こそが真に実りある教育を育んでゆく」




  塾生諸君に述べておきたい。「言論の自由」というものは、民主主義、自由主義、理念主義の根幹である。故に、良識的な良質な個性のある教科書というものは、いくらあってもよいのである。教科書の独占状態にある社会よりも、出来るだけ様々な視点から書かれた多様なる教科書がある社会の方が、心身共なる豊かな社会であり、心身共なる健全な社会であり、繁栄発展してゆく大調和の社会であるといえるのである。

 その意味において、幕末の時代のように、様々な「私塾」が、個性的な先生と、志をもった学生と、個性的な教科書や、参考書や、哲学書、思想書のもとに、情熱をこめて、「人間観」と「世界観」を、「教え」、「問い」、「学び」、「表現」し、「創造」してゆくということは、まさしく「教育」を通して文化そのものを創造し、「新時代」そのものを創造し、「新生日本」、「新生地球」を創造してゆくことに成るといえるのである。

 「教育」というものは、常に新鮮でなければならないのである。「教育」というものは、常にあらゆる先入観を無くし、新たな価値観を創出してゆかなければならないのである。「教育」というものは、常に生命の躍動と、魂の感動を伴うものと成ってゆかなければならないのである。そして、むしろ、多様なる教科書を積極的に尊重し、多様なる教え方を積極的に尊重し、多様なる批判精神を積極的に尊重していった方が、活き活きとした「教育」が育まれてゆくし、そのことによって、真に「国益」を増進し、真に「地球益」も増進してゆくといえるのである。

 健全な究極的価値の実在を信じ、理性的にも納得した上で、健全なヒューマニズムと、健全な批判的哲学精神と、健全な愛国心と、健全な国際性と、健全な自己信頼の精神をエデュケイトしてゆけば、自ずから、人々の内にある神性、仏性、理性、良心、個性的天分が導き出され、先生と生徒と社会の一体となった活かし合いの世界が、真なる「社中」として、真なる「義塾」として、真なる「大学」として創造されてゆくのである。

 真なる心身共なる「教育繁栄大革命」こそが、真なる「理念の革命」であり、真なる「イデアの革命」であり、真なる「哲学の革命」であり、真なる「学問の革命」であり、真なる「大和の革命」であり、真なる徳治的自由社会を健全に育んでゆくのである。

 「大和の心」のもとに、「一つの心」で、真に「善く生きる」ことを実践してゆけば、日本国も地球も、あらゆる面で、善くなってゆくしかないのである。




〔義塾光明祈念歌〕
幕末も
「明日があるさ」
流行し
   「不易」
   の
  理念
多様に
  論ぜり
(貴) 



[ 2001年5月17日 ]



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