塾生諸君に述べておきたい。国際国家日本の中軸にある「日本精神」の根本には、実は極めてオリジナルでありながら、限りなくグローバルであり、限りなくユニバーサルである文化精神が実在するのである。それこそが「大和」の哲学であり、「大和」の科学であり、「大和」の理念なのである。
例えば、原子物理学の最先端の「核融合」の原理原則であっても、数千年前に、既に惟神の大道の中に一つの体系として実在し、それが象徴的図形として神社のシンボルマークと成っているのである。故に、極めて合理的なものが神秘的実在であり、神秘的実在が極めて合理的であるという、一見逆説にもみえる「絶対矛盾の自己同一」の哲理が、「新時代」の科学において実証されてきているといえるのである。
その意味において、根源的真理に、本来古いも新しいもないのである。永遠普遍であるからこそ、真理であり、理念であり、神仏であるといえるのである。永遠普遍であるからこそ、限りなく日本的でありながら、同時に、限りなく地球的であり、同時に、限りなく銀河的であり、同時に、限りなく宇宙的であるといえるのである。その意味で、「宇宙神道の時代」という「言霊」は、極めてリアリティーをもった現象として、「新時代」には様々な形で具体化、現実化されてゆくといえるのである。
「真理」に立脚して思索してゆけば、真なる日本神道は即真なる世界神道であり、真なる日本神道は即真なる宇宙神道であり、その真理は、仏教や、キリスト教や、儒教や、イスラム教や、ユダヤ教や、ヒンズー教や、ギリシア哲学等と根本的に一致するものなのである。それは、「真理」が「真理」である所以である。
その上で、「真理」に基づいた絶対精神の「時代精神」というものが実在し、「新時代」の基本的方向性というものが、「天帝」の「理念」として、哲学、宗教、芸術等の中に、「代表的人物」を通して、かつてゲーテや、エマソンや、カーライル等が述べられたように、世界史の「理念」的骨格を示されてゆくのである。その世界史、並びに日本史、並びに宇宙史の大局観が真に見抜けなければ、歴史上の人物や事件や言動の「理念的本質」の適正なる評価というものが出来ないのである。
その意味において、真なる「叡智」に基づいた真なる「歴史哲学」によって、「新時代」が真に始まってゆくのであり、真なる「歴史哲学」によって真なる歴史が創造され、そこから、「新生日本建設」「新生地球建設」「新生宇宙建設」の一大光明潮流が、真に始まってゆくといえるのである。あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。