短 歌
白 菊





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「 白 菊 」
Japanese Dream Realization


「 白 菊 」
天川貴之
白菊の 清く咲き出で 霜を待つ 志士の咲き出で 世の中を待つ
白露の 内に照れるや 白日の 夕べに向かい どんぐり拾う
明星の 輝く歌よ 翌日も 心に響く 妙なる調べ
道遠く 哲理の奥に 秘められた 美の本質に 自我をいかにす
白菊の 照る日映えたる 白露の 白雪を待つ 白日の下
桜木も 白露の下 この冬陽 仰ぎつつ伸ぶ 菜の色優し
芸術を 生みたく想う 心あり そのためならば 情念を研ぐ
どこまでも 美を追い求め 言葉捧ぐ 君に捧げる 言霊出るか
まほろばに 心 幸い イデア咲く 吾らの心 一つ結びて
美学とは いくつか心情 犠牲にし その上に咲く イデアであるか
君のこと 想っていると 天地の 鹿嶋の神の 姿の浮かぶ
君は美を 吾に示して 去ってゆく 受けとったもの 咲かせる詩歌
白菊の 白露を置く 真冬日に 日向を宿す 月にさきがけ
白菊の その白さより 白雪の その白さより 白き心よ
ふる里に 花の薫れる 今も咲く 同じ場所にて 君想うから
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