書籍「叡智の結晶」への御言葉
     ○ 目次
     ● まえがき

第十五回 和辻哲郎文化賞候補作推薦書
 「叡智の結晶」  〜哲学的コラム〜

 大阪学院大学経済学部教授 丹羽 春喜 先生
本書は、数年前より哲学的思索塾を主催してきた若き哲学者天川貴之氏の講話コラム集である。同氏のこの種の講話論集としては、本年(平成14年)に入ってからだけでもすでに二冊目であり、同氏の思索活動の精力的で意欲的なことには、目を見張るばかりである。本書では「形而上学としての哲学」という哲学本来のあり方に立脚した根本的な洞察が、様々な問題を捉えて明確かつ説得的に語られている。とくに、わが国の伝統的精神の再認識とそのグローバルな普遍性の確認は、きわめて意義深い知的営為であると言えよう。あえて推薦する所以である。
憲法学者・法学博士 元日本学術会議会員 小森 義峯 先生
和辻博士は、佐々木惣一博士との「国体」論争にも見られる通り、日本的・東洋的叡智を、西洋の哲学的方法を用いながら平易に説こうと努められたお方である、と思います。 本書も、東洋的・日本的叡智の結晶を、コラムの形式をとりつつ、哲学的な眼で洞察したものであります。和辻博士の「絶対空」についても、平易な説明を行っております。(190〜191頁参照) 地元で地道な文化活動を続けている若い著者に、激励の意味を込めて、名誉ある賞を賜わりますよう、推薦いたします。
慶應義塾大学 法学部教授 小林 節 先生
時代や国境を超えて人々の心に訴える至言はあるもので、この若者の言葉には、(自身の努力による学習の成果もあるだろうが、)何か、人為の次元を超えた説得力があると思われる。 加えて、深く考えて本質を見据えようとするその姿勢が良い。
財団法人 成人教学研修所 学監 伊與田 覺 先生
明治の真の先覚者は、福澤諭吉や新島襄のように、東洋的教養を持って西洋に学び、これを敢然として、日本に導入した人達である。
平成の先覚者は、これとは逆に、西洋的教養を持って、東洋や日本に帰って来る人達である。その第一人者が天川貴之氏である。そうして、その貴重な指標が本書であると思 う。
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