塾生諸君に述べておきたい。「貪」欲の対極にあるものは、「布施の心」「無償の心」「奉仕の心」である。故に、何かを得ようと思うならば、まず、何かを真に与えよということが、真なる「無限供給」を天地人から招いてゆく鉄則なのである。
その意味において、常に「足るを知る」精神をもって「感謝」を成し、「報恩」の心をもって、「見返り」を求めることなく真に与えつづけ、「布施の心」「無償の愛」「奉仕の心」を実践しつづけてゆけば、かえって、自然に「天地人」から真に与えられ、心身共に豊かに成ってゆくのである。そして、自然に「貪欲」という執着から解放され、真に「解脱」しながら、物心共に、あらゆる面において恵まれてゆく、真なる「光明荘厳」の人生の大道が拓かれてゆくのである。
他者から何かを「奪いたい」という心は「貪欲」であり、他者を「縛りたい」という心も「貪欲」である。逆に、他者に何かを「与えたい」という心は「布施の心」であり、他者を「自由にして、自主性、自発性を尊重したい」という心は、「無償の愛の心」である。
故に、常に「布施の心」を大切にし、「無償の愛の心」を大切にし、純粋なる「奉仕の心」を大切にしてゆき、実践しつづけてゆけば、自然に、相応の名誉も、金銭も、地位も、自己実現も、成功も、勝利も、繁栄も、健康も、知恵も、良好な人間関係も、愛情も、あらゆる物心共なる豊かさの源と成るものが真に与えられ、自然に備わってゆくものなのである。
それらを、「無執着」の境地で、「感謝」と「報恩」と「積極性」の心をもって受けとめ、さらに、「布施の心」と「無償の愛」と「奉仕の心」として、自主的に、自発的に、「悦び一元」の境地をもって実践しつづけてゆけば、真に繁栄と健康を通した平和と幸福と文化創造の大道は実現成就され、あらゆる面において、すべては善くなってゆくしかないのである。